平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記
公開日：2025.12.19
神奈川県優良組合表賞を受賞した平塚鉄工業協同組合の代表理事を務める
栁川 宜満（よしみつ）さん
平塚市北金目在住 53歳
形に残る仕事に誇り
○…平塚市内の鉄工業を営む17社で構成された平塚鉄工業協同組合で、今年５月から代表理事を務める。被災地への募金活動や、毎回50人ほどが受験しにくる溶接試験の運営など、地域の職人の育成にも貢献を続け、活発な活動と優良な業績が評価され優良組合に選ばれた。「今までの先人たちが築き上げたものがあったおかげ」と喜ぶ。
○…生まれも育ちも平塚。建築の道を志し、鹿児島大学へ進学した。卒業後に就職した鉄工所を経て22歳で、父が代表を務めた(有)栁川鉄工所に入社。「親の背中を見ながら育ってきて憧れだった」という父の姿から職人の技術を学んでいった。親子で尽力してきた組合では代表理事に任命されると、精力的に活動を展開してきた。「一人のお客様が十人のお客様を呼び、一人のお客様が十人のお客様を消す」をモットーに全ての客、組合員を大切にすることに注力してきた。
○…会社の代表と組合代表理事という多忙な日々を送る中で、酷使する心身を癒す銭湯がリラックスの時間。茅ヶ崎や箱根まで足を運び時間を忘れることも。「五十肩とか体中あちこち痛いから癒さないと」と笑う。自身の性格を「お調子者で人見知り、余計なことを言っていないかいつも心配」と評し、「だからこそ先輩たちに支えられている」と周囲への感謝を忘れない。
○…同社では鉄を扱った建築やリノベーションを手掛け、自分の作ったものが形として残る鉄骨建築の仕事に誇りを持つ。父の作品にも「これお父さんが作ったんだよって友だちに話していた」と幼い頃からその仕事に魅了されている。来年には60周年を迎える同組合に「この先も１年でも長く組合を続けて、次の世代につなげていきたい」と意気込んだ。
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