金沢八景公園内(柳町1の10)にこのたび、津波避難施設が完成した。
横浜市に最大クラスの津波被害を引き起こすとされる「慶長型地震」が発生した場合、市の想定では、金沢区に最大で4・9m(海の公園、満潮時海抜)の津波が押し寄せる。この際、海抜5m以上の高台か、鉄筋・鉄骨鉄筋コンクリート造の3階建て以上の建物への避難が必要になる。
柳町周辺は、平潟湾や侍従川、六浦川に囲まれた地域。周辺に高層な建物もないため、迅速な避難が難しい場所とされてきた。そこで2013年、市は避難施設の設置を決定。15年6月末に工事に着手し、今年3月に竣工した。
約300人を収容
避難広場の高さは海抜6m。施設面積は約650平方メートルで、約300人を収容できる。使用されているのは耐震性に優れ、盛土の変形に追随する特徴のある補強土壁。組み立て式トイレを常備した。車いす利用者らがスムーズに避難ができるよう、階段に加えスロープも整備している。市担当者は「普段から区民に憩いの場として公園を利用してもらい、慣れ親しむことで防災意識を高めてほしい」と期待を寄せる。
東日本大震災以降、市は規定を満たす建物や施設を「津波避難所」に指定し、避難場所の確保に取り組んできた。市内で津波避難施設が整備されたのは、15年に完成した野島公園内(野島町23)に次いで2例目。神奈川県内では、12年に、県立湘南海岸公園(藤沢市)に初めて津波避難タワーが設置されている。
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