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金沢文庫で水彩画 再発見 本多錦吉郎の数少ない作品

文化

公開:2016年12月8日

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今回発見された「鎌倉小坪村海岸」
今回発見された「鎌倉小坪村海岸」

 長い間その存在を忘れられていた水彩画がこのたび、神奈川県立金沢文庫(金沢町)で再発見された。その絵とは、明治時代の洋画の先覚者と言われる本多錦吉郎(きん きち ろう)(1850―1921)の作品。古美術や古文書を専門としている博物館としてのイメージが強い金沢文庫になぜ、近代洋画が眠っていたのか――。その理由は、県が運営する最初の県立図書館として復興された1930年にさかのぼる。当時の金沢文庫は図書館の役割として、郷土資料を収集することにも力を入れ、金沢文庫や県下の名所絵やそれに関連した浮世絵などを集めていた。そこで、金沢文庫の近隣に別荘を所有していた実業家・村居銕次郎氏が文庫復興記念に合わせて、寄贈。しかし、時が流れるうち、金沢文庫は本道の古文書類の収集に焦点を絞り、近代の資料類は徐々に隅に追いやられていった。

 今回、本多の水彩画を数点所蔵する県立近代美術館の問い合わせを受け、収蔵庫を調査。するとクラフト紙に包まれた額が見つかった。西岡芳文学芸課長は「そんな重要な作品があったことに驚いた」と話す。

 本多錦吉郎は、日本洋画の黎明期に活躍した洋画家。国沢新九郎が開いた画塾・彰技堂に入学し、のちにその運営を引き継ぐまでに。作品を寄贈した村居も門下生の一人で、美術教育者としても高く評価される。だが残された作品は油彩画わずか数点。本作品は実際に風光明媚な神奈川の海浜を散策し、写生を行っていたことを裏付ける作品としても注目される。

 この本多の作品は来年2月、金沢文庫で約85年ぶりに展示公開される予定。

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