金子さんの草花の不思議発見第8回 サザンカとツバキ 区別するポイントは「果実」 文・日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(金沢区富岡西在住)
「サザンカ」の花も終わりに近づき、「ツバキ」の花が咲く頃となりました。この2つの花はよく似ていて、区別が難しいので、古くは両種が混同されていました。またアメリカでも両種を、属名の「カメリア」と呼び、はっきり区別していないようです。
図鑑等では、「サザンカは初冬に開花し、ツバキより小型で花弁は1枚ずつばらばらに落ち、香りがある。葉脈は透かしてもはっきりせず脈上に毛がある。ツバキは早春から開花し、花弁はバラバラでなく、まとまってポトリと落ちる。葉は白く透き通る」とあります。
しかし近年、両種の交雑種が街中に多く出回り、上記のような違いも判断しにくくなっています。両種の決め手は子房(後の果実)を見ていただくよくわかります。写真のようにサザンカの子房は白い毛で覆われており、ツバキは無毛で、ツルツルしています。またサザンカは開花の時には、萼片と苞葉を落としますが、ツバキは花弁が落ちても、萼片と苞葉は落ちないで残っています。
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