金沢区・磯子区版 掲載号:2018年2月8日号
  • googleplus
  • LINE

著・徳冨蘆花(「自然と人生」岩波文庫) 物語でめぐるわが街 文・協力/金沢図書館『沙濱の潮干』

現在も、潮干狩りでにぎわう海の公園
現在も、潮干狩りでにぎわう海の公園

 徳冨蘆花は明治から大正期の文学者です。20代後半から4年弱の間逗子に住み、その頃書いた自然観察などエッセイ風の小品その他をまとめて1900(明治33)年に刊行されたのがこの『自然と人生』です。この中の千二百字ほどの短文「沙濱の潮干」に、金沢の牡丹を見た帰りに寄った、野島から夏島にかけての砂浜の風景が描かれています。

 美しく広がる砂浜に青い海、蟹が走りハゼが泳ぎ、あさり、蛤、マテ貝など様々な貝がとれる豊かな浜で、手拭いをかぶり裸足になって、歌を歌ったりおしゃべりをしたりしながら貝を採る地元の人びとの風景は、場所は異なりますが現在の海の公園の潮干狩りの光景につながります。

以下抜粋です。「見渡せば、砂は恰(あだか)も一大盤(だいばん)をなし、其の周圍(しうゐ)には碧海(へきかい)宛(さな)がら帯の如く盤(はん)を繞(めぐ)り、碧色(へきしょく)の遠山(とをやま)また條(リボン)の如く海を限る。盤上は薄紫の砂にして、處々(しょ〳〵)の残溜浅(ざんりふあさ)ふして踵(きびす)をぬらさず」「長閑(のどか)なる哉(かな)、海遠(うみとを)うして細く、帆いよ〳〵細く、山遠(やまとを)うして碧(あを)く、雲ありていよ〳〵碧し」

 文章は古文調で少し読みにくいですが、それゆえの独特のリズム感がありますので、風光明媚な情景の描写を楽しんで読んでみてはいかがでしょうか。
 

庭木のお手入れ承ります見積無料

今なら「タウン見た」で10%OFF !(2万円以上のご依頼に限る)

https://www.919g.co.jp/

<PR>

金沢区・磯子区版のコラム最新6件

果物の頭はどこ?

金子さんの草花の不思議発見第9回 リンゴとミカン

果物の頭はどこ?

2月15日号

富岡に残る戦跡

金沢区制70周年記念連載 「地元の歴史 振り返る」第21回

富岡に残る戦跡

2月8日号

野島に残る戦跡

金沢区制70周年記念連載 「地元の歴史 振り返る」第20回

野島に残る戦跡

2月1日号

区別するポイントは「果実」

金子さんの草花の不思議発見第8回 サザンカとツバキ

区別するポイントは「果実」

2月1日号

角田武夫が描いた金澤八景

金沢区制70周年記念連載 「地元の歴史 振り返る」第19回

角田武夫が描いた金澤八景

1月11日号

物語でめぐるわが街

著・中野孝次 文藝春秋

物語でめぐるわが街

1月11日号

金沢区・磯子区版の関連リンク

あっとほーむデスク

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

  • 果物の頭はどこ?

    金子さんの草花の不思議発見第9回 リンゴとミカン

    果物の頭はどこ?

    文・日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(金沢区富岡西在住)

    2月15日号

金沢区・磯子区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2018年2月22日号

政治の村で詳細情報発信中

お問い合わせ

外部リンク