金子さんの草花の不思議発見!第33回アサガオ アサガオの花弁は何枚? 文・日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(金沢区富岡西在住)
花弁の枚数は、レンギョウは4枚、サクラ・ツツジは5枚、クチナシは6枚というように、花の種類によって違います。
では「アサガオ」(写真上)は何枚あるでしょうか。1枚のように見えますがそうではありません。アサガオの花をよく見ると、中央写真のように必ず線状の模様が5本あります。これは各花弁の境界線を表すもので、「曜」(よう)といい、アサガオの花弁は5枚となります。
花によって曜の模様は違っています。5弁化の証拠に、花を支えているとがった萼片(写真下)はきちんと5枚になっています。5弁化のツツジやサツキの花は、曜に当たる部分で深く裂けているために5枚と分かります。
アサガオの原産地は、ヒマラヤ山麓ではないかと言われています。英名「モーニンググローリー」(朝の栄光)。奈良時代、遣唐使により薬用として日本へ渡来しました。漢名「牽牛花」(けんぎゅうか)、牽牛とは「牛を引く」こと、種子を「牽牛子」(けんごし)といい、下痢、駆虫剤として利用。古代中国では、種子は牛を引いて交換するほどの貴重品だったようです。
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