金子さんの草花の不思議発見!第41回 ヒメツルソバ 年々耐寒性が強くなる 文・日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇
最近金沢区内で広く繁殖している外来種の一つに「ヒメツルソバ」があります(写真左)。5〜6年前までは真冬になると、枯れてしまうことがほとんどでした。温暖化の影響か、最近は真冬でも枯れず、花をつけることが多々見られます。
ヒメツルソバはヒマラヤ地方原産のタデ科の園芸種。世界中でロックガーデンやグランドカバーとして利用され、逸脱し野生化しています。日本には明治中頃に園芸種として導入されました。ヒメツルソバが広がっている所には、雑草が生えにくいので、雑草防除には最適です。花は赤、ピンク、白の球形状の集まりで、葉の表面には紫色のV字模様が見られ、茎葉には赤褐色の毛があります。
タデ科植物は開拓精神に満ちており、石垣、溝、コンクリート等の隙間や高山のがれきの間にも生育します。街中の排水口のような過酷な環境でも、垂れ下がって頑張っています(写真右)。
ヒメツルソバの名は、在来種の「ツルソバ」の小型ということでつけられたようです。ツルソバは鎌倉から三浦半島にかけて分布し、金沢・磯子区内ではほとんど見られません。
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