金子さんの草花の不思議発見!第43回 オニグルミ 食用部は葉の変化 文・日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇
都市部でも見られるクルミの仲間に「オニグルミ」があります。お菓子に使われるクルミは「カシグルミ」(ペルシャグルミ)で、欧州東部からアジア西部に産します。
四世紀頃中国の胡は漢字で「胡桃」と表し、日本へは呉の国から渡来したため「呉実」(クレミ)と呼ぶようになり、転訛して「クルミ」と名付けました。
硬い殻が左右2つに割れるように、中の種子に相当する食用部分も2つに分かれています。これは、発芽するときの最初の葉(子葉という)になります。この食べる部分は凹凸が激しいクルミほど味が良いといわれています。
クルミは雌雄同株で雌花序は丸みを帯びているため、「丸くなる」ことから「めでたい木」とされ、葉は小正月(1月15日)には門口に立てて、「祝いの木」としました。そして材から大小の刀を作り、トンド焼きで先端を焦がし、軒にさして邪気を払う「呪力を持つ木」とされました。
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