川崎市等々力競技場で10月3日に開催された「第73回神奈川県中学校陸上競技大会」で、金沢区富岡中学校の佐野友哉選手(3年)が男子800mで、磯子区岡村中学校の松沢雄大選手(同)が男子走り高跳びで優勝した。コロナ禍により満足に練習ができず、関東大会や全国大会が相次いで中止となる中、3年生最後の大会で有終の美を飾った。
自主練で力つける
県大会での優勝は初。「結果が出て嬉しさもあったが目標にしていたタイムが出なかった悔しさもある」と大会を振り返る佐野選手。中学1年生から陸上を始め、2年生までは1500mや3000mなどの長距離を主戦場としていたが、去年の8月から800mにも挑戦。800mで県の強化指定選手にも選ばれるなど頭角を現し、3年時での関東大会、全国大会出場を目指していた。
その矢先、2月からコロナ禍により学校が休校となり部活も活動休止に。全体練習ができない中、陸上部の仲間と海の公園の周回コースや富岡中の外周コースを走り、自ら練習メニューを考え部活が再開された7月まで、毎日欠かさず自主練に励んできた。コツコツと練習を積んだ結果、タイムも伸びてきた。「関東、全国はなくなってしまったが、練習の成果を発揮できる大会で全力を尽くそう」と決意し臨んだ県大会で結果を出した。
知念洋美顧問は「自粛期間中も練習を欠かさず継続する力のある選手。そのような点が優勝につながったのでは」と評価した。佐野選手は「高校でも陸上を続けたい」と前をみすえた。
自己記録更新し優勝
1m77の自己記録を7cm更新する1m84で優勝した。「ベストを出し優勝を狙っていたので嬉しかった」と笑顔を見せる松沢選手。ただ、1m87を跳んで目標だった1m90に挑戦できなかったことには悔しさをにじませた。
入部当初は短距離種目を練習していたが2カ月後に走り高跳びに挑戦したところ初心者では難しい1m35をいきなり跳んだ。以来走り高跳びを専門に。県の強化指定選手にも選ばれた。
3年時の関東大会出場を目指していたが、コロナ禍で挑戦すらできなかった。自粛期間中は、跳躍練習ができず、筋力トレーニングなどの自主練に励んだ。部活再開後は県大会があると信じ、跳躍練習の量を増やした。
「本番に強いタイプ」と自己分析する。学校で練習する際、マットが低く、バーが高く見えることからこれまで跳べていた高さが練習で飛べないことも。だが、試合で使用するマットは高いため、バーが低く見えるという。「これもいい結果が出た理由かもしれません」と松沢選手。「高校ではインターハイを目指したい」とすでに新たな目標をさだめていた。
![]() 笑顔をみせる佐野選手
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![]() メダル、賞状を手にする松沢選手
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