金沢区の海の公園の海中を撮影する試みが11月16日に行われた。その時に使われた水中ドローンを開発した企業が、金沢区福浦にある株式会社キュー・アイだ。開発者に話を聞いた。
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キュー・アイは、水中テレビカメラや下水道管内検査カメラ、耐放射線カメラなどを自社で一貫して開発・設計・製造・販売まで行っている会社。古くは「しんかい2000」に搭載した深海調査カメラ、近年では福島原子力発電所の炉内に投入したカメラロボットなども手がけた。そのノウハウを生かした特注品製造も得意とする。
技術開発部の豊島雄樹さん(46)は、遠隔操作型の無人探査機ROVの開発などに長年、携わってきた。今回使用された水中ドローンは、ROVのノウハウに空中ドローンの技術を取り入れて、約1年かけて完成にこぎつけたという。
バッテリーを搭載しているため、従来のROVよりも小型でケーブルの体積も大幅に削減。また、スラスター(推進器)を5つ配置した新しい形を考案し、動作性も向上させたという。「操縦がしやすく、小回りが利いて速度も出せる。この形にたどり着くまでは苦労しました」と振り返る。
さらに実用性の高い機能もオプションとして搭載。ダムや壁面の調査などに役立つ超音波を出して対象物と距離を一定に保つ機能や、壁面を自動調査する機能もある。「苦労はもちろんあるが、面白くなかったことはない」とモノづくりの楽しさを語った。
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