金沢消防署(和知治署長)は4月28日、金沢区富岡西の共同住宅で発生した火災に対し、通報や初期消火などを行った古谷美智子さん(69)と白砂裕一郎さん(54)に感謝状を贈呈した。和知署長は「迅速かつ的確な行動で延焼を防いでいただいた」と感謝の意を述べた。
火災が発生したのは3月27日の正午ごろ。古谷さんが、自身も住む共同住宅内の知人宅を訪れたところ、火災警報器のベルが鳴っていることに気づいた。玄関は施錠されていたため、すぐに携帯電話で119番に通報。1分もしない内に台所窓から炎が出てきたため、再度通報した。古谷さんは「全身、震えが止まらなかった」と振り返る。
一方、火災現場の裏手に住んでいる白砂さんは、焦げ臭さに気付いた妻に「玄関の消火器を持って行って」と言われ、現場へ。台所の窓から消火器で消火活動を行った。さらに、古谷さんが並行して水道ホースを外の洗濯機の蛇口につなぎ放水準備を行い、2人の連携プレーでおさまりきらなかった炎を消火した。
白砂さんは「電車で席を譲ることの延長線で、思った時に一歩前に出る”勇気”が必要。消火器訓練なども、定期的に練習しておくべきだと感じた」と話す。また、古谷さんは「日頃のご近所づきあいで顔の見える関係が大切」と話した。和知署長は「その場にいる人たちがそれぞれ何が出来るかを考え実行することが、地域の防災力の向上につながる端的な例だった」と話した。
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