熊本県を中心に最大深度7を観測した4月の熊本地震。その被災地を支援しようと、杉田劇場(中村牧館長)で6月30日、ルーマニア出身の世界的ピアニスト、ヨアン・ドラゴス・ディミトリュ氏によるチャリティーコンサートを開催する。
ヨアン氏はウィーン国立芸術大学音楽学部マイスターで、世界各地のコンクールで活躍する26歳のピアニスト。6月に宮城県仙台市で開催される「第6回仙台国際音楽コンクール」の出場に合わせて来日する。
婚約者の母が磯子在住
今回のコンサートは、ヨアン氏の婚約者の母親で、磯子在住のルーマニア人の中西ジェッタさんと、ともに国際交流活動に取り組む「おもいっきり楽しい国際交流グループ」の岩村玲子さんらが企画。ヨアン氏の来日に合わせ、その演奏を知人らにも楽しんでもらいたいと、中西さんと岩村さんが杉田劇場に相談したことがきっかけとなった。
劇場内のリハーサル室を会場に、身内対象のミニコンサートとして中西さんらが準備を進めていた矢先、熊本地震が発生。企画の詳細などについて相談していた同劇場の中村館長から「ヨアン氏の演奏会を熊本地震支援のチャリティーコンサートとして開催してはどうか」との打診を受け、中西さんらは「世界的なピアニストの演奏を聴いてもらうことが、被災地支援につながるのなら」と快諾。同劇場や区からの後援も受け、6月30日に同劇場のホールでヨアン氏のチャリティーピアノリサイタルを開催することとなった。
慈善金は被災地へ
コンサートは午後7時開演。ヨアン氏がショパンやリスト、ブラームスなどの楽曲を披露する。入場無料で、当日来場者に500円以上のチャリティーを募る。観覧には同劇場で現在配布中の整理券が必要。先着310人。集まった支援金は、杉田劇場を通し「現地で被災した文化施設の復興支援に充てたい」としている。
コンサートの詳細は杉田劇場【電話】045・771・1212へ。
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