不登校児を地域で支援 コミュニティルーム「ここ」で居場所づくり
横浜市教育委員会が8月に公表した調査結果によると、市立小中学校における平成22年度の不登校児童生徒は3815人だった。
市教委は「不登校対策アクションプラン」を作成し、予防・対応策を進めているが、地域でも不登校児童生徒の登校や引きこもりの社会参加を後押しようと取り組みが進められている。
野庭団地サブセンター商店街の中にある「コミュニティルーム・ここ」(港南区野庭町665の1の113)も不登校や引きこもりの復帰支援をしている団体の1つ。「ここ」は老若男女が自由に集まり、過ごすことのできる交流拠点として6年前に開設。代表の影山豊子さんは「地域の不登校児や引きこもりの子どもや家族を支援したかった」と営業時間外の火曜日と金曜日に施設を子どもの居場所として開放している。
毎週火曜日の午前10時から午後2時までと、第2・4金曜日の午後6時から8時まではシンガーソングライターの佐藤潤さんが担当。港南台ひの特別支援学校で教員経験もある佐藤さんが、子どもの話し相手になったり、一緒に昼食を調理したりするほか、子どもがしたいことを自由にさせている。また、就労体験として雑巾づくりなど軽作業を行う場合もある。参加費は1人10円(調理する場合は材料費300円)。
また、第1・3金曜日の午後5時から7時には、教員OBが1人100円で勉強を教えている。
佐藤さんを慕い、「ここ」に通うマモル君もイジメを受け、不登校となった1人。「学校はいじめや暴力が多い。それが理由で不登校になった人のために、安心できる場所が必要」と話し、「『ここ』は楽しい、癒される」と魅力を語っている。
佐藤さんは「学校に馴染めない子どもが増えている。子どもの成長のためには地域がきめ細かな支援をしていかなければ」と活動の理由を説明。悩みを持つ子どもや保護者の相談や問い合わせを募集している。
活動の詳細については【携帯電話】090・1117・2959、【メール】thekwan.jun@tbh.t-com.ne.jp、佐藤さんまで。その他の活動は【電話】045・842・1755、「ここ」まで。
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