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港南区・栄区 人物風土記

公開日:2011.09.15

元警察官のイラストレーター
山崎 昭さん
日野在住 61歳

イラストで地域を結ぶ



 ○…9月から港南区内の各地域防災拠点で実施されている防災訓練。ここで上映される大地震発生時の避難方法を示したスライドのイラストを手がけた。「地域の役に立てて嬉しいし、自分も楽しい」。



 ○…鹿児島出身。地元の会社での勤務を経て、複数の都道府県警の採用共同試験を受験。これに合格すると親族がいた関係で神奈川県を選び、26歳で警察官に。初勤務地となった中区の交番で、身近な安全情報や犯罪発生状況をまとめた広報紙「交番だより」を担当すると、小さい頃から得意だった絵や文章の腕を発揮。「内容はどうしても硬くなるから、その分をイラストでカバー」と親しみやすさを心がけた紙面は警察内でも高評価を受け、2年目の夏には全国の交番だよりの出来栄えを競うコンクールで日本一に値する長官賞を受賞。その後、才能を買われて神奈川県警本部広報県民課へ抜擢され、県警の広報紙などを手がけてきた。



 ○…退職後は地元のシルバークラブに入会。61歳ではまだ現役で働く人も多いためクラブでは”若手”だが「何か地域活動をしたかった」。どんなことにも面白さを見出したくなる性質で、夕方に仲間と地域をまわる防犯パトロールで打ち鳴らす拍子木は試行錯誤のすえ、「『カッコー』って聞こえる打ち方を編み出した」と得意そう。「犯罪は地域の繋がりが深いところでは起きにくい」とにわかに元警察官の顔をのぞかせ、地域でのあいさつ活動を率先して実行している。



 ○…昨年から始めた似顔絵描き。祭会場や高齢者施設を訪問して描いた500枚を超える作品数は、すなわち出会った人の数に比例する。約15分の制作時間にも出会いを大切にしたいとの想いから、卓上には防犯のメッセージやイラストを描いたかまぼこ板を置いて会話のきっかけを作る。「人と人との繋がりはこんなところで生まれるもの」。自ら描くキャラクターと同様、人懐っこい笑顔をみせた。

 

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