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港南区・栄区 文化

公開日:2016.04.21

すこっぷ三味線
リズム感に魅せられて
笹下の舘岡円海山さん

  • 笑顔でスコップを叩く円海山さん

 「カン、カカ、ト、カン…」。曲のリズムに乗って鳴り響く金属音。演奏する姿は津軽三味線の奏者のようだが、楽器の正体はなんと、スコップと栓抜きだ。

 笹下在住の舘岡円海山(たておかえんかいざん)さん(本名・加藤忠さん=65歳)は、青森県五所川原市発祥の楽器「津軽すこっぷ三味線」に魅せられた1人。これはスコップを三味線、栓抜きを撥代わりにした宴会芸で、同市在住の舘岡屏風山(たておか びょうぶざん)さん(本名・高橋弘行さん)が1985年に発案した。

 円海山さんが、すこっぷ三味線に出会ったのは会社員だった約3年前。青森県に勤務経験があった上司から、「青森にはスコップを三味線に見立てた面白い宴会芸がある」という話を聞いたことがあった。

 その後、旅行で同県を訪れた際、演奏後と思われるスコップを目撃。「あれがそうか」とその時はふと思うに留まった。

 帰宅してしばらくした後、すこっぷ三味線の演奏の様子をテレビで偶然見ることに。「こんな面白いものがあるのか」―。そのリズム感の良さに魅せられ、「今始めなくて、いつする」と思い立ち、妻と伴に発祥の地・五所川原市へ。家元の屏風山さんに直接指導を受け、2014年6月、第二の人生がスタートした。

 以来、始めて4カ月で「奏者指導員」、今年1月には「準師範」の認定を受け芸名も付くことに。地域施設に営業し、ケアプラザなどでボランティアとしてライブを行う。円海山さんは「地域にすこっぷ三味線を浸透させたい」とほほ笑んだ。

 円海山さんへの問い合わせは自宅【電話】045・843・2241へ。

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