栄区上郷町の「瀬上市民の森」の開園40周年を祝う式典が6日、JA横浜本郷東支店で開かれた。地権者や愛護会のメンバー、関係者らが参加し、節目を祝った。また、シンボルともなっている瀬上池をどう守っていくか、これからの課題への認識を深める場ともなった。
「皆さんの協力があってこそ。地域の文化として多くの方が労働力を提供してくれた。地域の結束力が生んだ森。地域の人にとって心の豊かな人生につながるといい」と話すのは瀬上市民の森愛護会の高橋昭義会長。
瀬上市民の森は1978年に「市民の森」に指定された。翌79年に愛護会が設立され、市内11番目の市民の森として開園した。現在は横浜市の買収分を含めて48・2ヘクタールあり、現在38ある開園中の市民の森の中で3番目の広さを誇る。
シンボル、瀬上池は江戸末期につくられた農業の用のため池で谷からの湧水が注ぐ。瀬上沢沿いは田んぼなどの里山の景観が守られ、湿地や草地、樹林地など多様な自然環境をつくっている。
この日の式典には森の保全に取り組んできた愛護会のメンバーやボランティア団体「瀬上さとやまもりの会」のメンバーのほか、JA関係者や行政職員、地元選出の議員ら50人以上が参加。これまでの経過を振り返る説明や市から愛護会に対する感謝状の贈呈があったほか、祝賀会では飲食を楽しみながら親睦を深めた。
あいさつに立った高橋会長は「当初は4人で草刈りや植樹をしていたこともあった。今では野鳥を見に来る人、写真を撮る人、ハイキングを楽しむ人など色々な人が来るようになった」と話し、一方で「多くの人が森に入るようになったことで散策路が踏み固められ、シンボルの池に土砂が入るようになって埋まりつつある。後世に残すためにもこの問題を解決しなければならない」と改めて協力を呼びかけた。
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