港南台中央公園で活動する市民団体「青空太極拳の会」が今年で創立20周年を迎えた。会のメンバーは現在、シニア世代を中心に50人ほど。毎週土曜日の朝に集まっては静かにゆったりと健康づくりに励んでいる。
11月14日の朝9時、秋晴れの青空のもと公園の芝生広場には約40人のメンバーが集まった。指導者の掛け声だけが響き、参加者たちは静かに動き出す。日差しを浴び、芝生の上で片足を上げたり、剣を持って構えたりと。20年間変わらない、土曜日の朝の公園の風景だ。
「最初は猿真似のようだった。せっかく地域の人が集まって太極拳を始めたのだから、会を発足させてね。今では地域のコミュニケーションの場にもなっている」と話すのは長谷川暢男会長(84歳)。
同会は2000年11月18日に発足。同公園は昭和40年代に建てられた団地に囲まれ、団塊の世代の人が多く、発足当時は定年退職を機に入会する人が多かったという。ピーク時には160人が参加し、これまで約460人が同会で太極拳を楽しんだという。
指導にあたるのは戸塚区で治療院を営む金井一志さんと山本政春さんの2人。手軽にできる「簡化24式太極拳」と剣を使った「32式太極剣」を主に取り入れている。
20年も続く理由について、金井さんは「季節を感じられるこの公園自体が太極拳に向いているのではないか。会のメンバーの皆さんの健康意識が高い」と話す。
15年ほど前から指導する山本さんは「継続して続けることが大切。まずは24の動作を覚えることから。薬に頼らず、漢方の知恵を使って自分で自分の体を治すという考えがいいのでは」と話す。
長谷川会長によると、近年は働き方の変化や定年退職の延長などの影響で新たな入会者が減少しているという。現在のメンバーは約50人で、港南区や栄区、磯子区、戸塚区のほか、市外から参加する人もいる。「20年で地域に根付いてきた。次の世代につなげていきたい」と話す。
活動は港南台中央公園(港南区港南台3の5の1/港南台駅から徒歩10分)で毎週土曜日の朝9時から1時間程度(雨天時などは中止)。見学・体験は無料。
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