神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中区・西区版 公開:2013年4月18日 エリアトップへ

大佛次郎特別展 没後40年 貴重な資料並ぶ 記念館で4月19日から

文化

公開:2013年4月18日

  • LINE
  • hatena
▲横浜港を背に(1969年)
▲横浜港を背に(1969年)

 横浜の港町をこよなく愛した作家、大佛(おさらぎ)次郎。没後40年にあたる今年、港の見える丘公園内の記念館では4月19日から、特別展「大佛次郎と神奈川・未来へのメッセージ」が開かれる。展示内容は故郷「横浜」、居を構えた「鎌倉」、江の島などをはじめ親しみを持っていた「神奈川」の3部からなり、自筆原稿をはじめ挿絵原画、手紙など貴重な資料が並ぶ。7月15日まで。

 大佛次郎(本名、野尻清彦)は、1897(明治30)年10月9日に現在の横浜市中区に生まれた。7歳で東京に転居、東京帝国大学在学中に結婚し、卒業後は鎌倉に移り住む。鎌倉高等女学校(現、鎌倉女学院)の教師となり、その後は外務省にも勤務している。

 1923(大正12)年の関東大震災を境に経済的に自立するため、文筆業に専念。住居は鎌倉のままに、生まれ故郷である横浜のホテルニューグランドの一室を、10年ほど仕事場にしていたという。

 代表的な作品には時代小説の「鞍馬天狗」や「赤穂浪士」、明治時代の横浜の外国人居留地を描いた「霧笛」、現代小説の「帰郷」、ノンフィクションの「パリ燃ゆ」に未完の「天皇の世紀」などがあり、幅広い分野を手がけている。

 今回の特別展では、ホテルニューグランドの仕事場を、調度品などとともに再現。また、「霧笛」などの自筆原稿や日記、文士からの大佛宛て書簡などが展示される。

 大佛は、自然環境保護のために土地を買い上げる「ナショナルトラスト運動」を日本に紹介したことでも知られており、自身が収集したその運動関連の資料も展示される。大佛が鎌倉で積極的なトラスト運動を推進したことがきっかけで、「古都保存法」が制定(66年)された。

言葉に今日性あり

 特別展開催にあたり同館の福富潤子副館長は「大佛は、生涯を通して横浜や鎌倉などに対する郷土愛で溢れている。震災後、改めて地域を見つめなおすことが求められている現代において、大佛の残した言葉には、今日性を感じさせるものが多い」と話している。

 観覧は午前10時から午後5時30分まで。月曜日休館(命日の4月30日は開館)、大人200円、小中学生は100円。特別展の詳細は同記念館【電話】045・622・5002へ。

▶公園内の同記念館
▶公園内の同記念館

中区・西区・南区版のトップニュース最新6

3団統合し新体制に

中消防団

3団統合し新体制に

大規模災害への備え強化

4月18日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月18日

50年後 中・西区は増

横浜市人口推計

50年後 中・西区は増

南区は2万9千人減

4月11日

文化の発展担い60周年

横浜市民ギャラリー

文化の発展担い60周年

アートを親しむ場に

4月11日

連携で火災被害最小限に

南区の小中学生

連携で火災被害最小限に

冷静対応、消防署が感謝状

4月4日

「今昔かるた」が完成

西区

「今昔かるた」が完成

歴史や魅力の発信へ

4月4日

あっとほーむデスク

  • 4月4日0:00更新

  • 3月21日0:00更新

  • 2月15日0:00更新

中区・西区・南区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

ハープで名曲奏でる

みなとみらいホール

ハープで名曲奏でる 三浦市文化

4月27日にコンサート

4月27日~4月27日

中区・西区・南区版のイベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月24日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook