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公開日:2017.12.21

健康管理に必要な生活習慣 コレットマーレ医療モール「みなとみらいケンズクリニック」
逆流性食道炎で注意すべきこと
取材協力/みなとみらいケンズクリニック 渡邊史郎院長

  • 渡邊 史郎 院長

 Q・病院を受診したら逆流性食道炎との診断が出ました。胸焼けや胃酸の逆流をくり返すことが多いのですが、気をつけるべきことはなんですか?

 A・胃酸や食べたものが逆流をして、食道粘膜が傷つき、炎症を起こす病気が、逆流性食道炎です。食道粘膜は扁平上皮という粘膜で覆われています。一方、胃や腸は円柱上皮という別の粘膜で覆われています。逆流をくり返すと食道粘膜は傷つき、それらに対応するべく、食道粘膜が胃粘膜に置き換わる場合があります。それを「バレット食道」といいます。

 欧米では、食道癌の約半数はバレット食道から発生する腺癌で、バレット食道は腺癌の発生母地として注目されています。胃酸の逆流により食道粘膜が炎症を繰り返し、細胞が変性することが原因だと考えられています。日本では、食道癌の90%以上は扁平上皮から発生するバレット食道とは関係のないものですが、食生活が欧米化することに伴い、今後バレット食道から発生する腺癌が増加すると予測されています。

 胸焼けや胃酸の逆流症状を有する場合は、胃酸分泌抑制剤を使用します。無症状であってもバレット食道の進展や食道腺癌発生の予防のために内服治療を行うことがありますが、バレット食道を完全に消失させる治療は現在のところ、まだありません。

 バレット食道から腺癌が発生する頻度は年率0・6%程度と必ずしも高くはなく、心配をしすぎる必要はありませんが、定期的な内視鏡検査を受けることをおすすめします。

 きちんと経過観察を行い万が一、癌が見つかったとしても、ごく早期であれば内視鏡で切除することが可能です。気になる症状は専門家に相談しましょう。

医療法人社団健生会 みなとみらいケンズクリニック

〒231-8331横浜市中区桜木町1-1-7 TOCみなとみらい3階

TEL:045-651-2588

http://www.kens-clinic.jp/minatomirai/

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