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中区・西区・南区 人物風土記

公開日:2018.01.18

初の主演映画『30年目の本気』が完成した、元ヒロシ&キーボーのヒロシこと
黒沢 博さん
西区藤棚出身 69歳

何年目でも進行形

 ○…『3年目の浮気』でおなじみ、ヒロシ&キーボーのヒロシが藤棚出身だったとは。初主演映画『30年目の本気』は、幼少から育った藤棚商店街が舞台。「もともとは歴史にも残るような立派な商店街だった。おいしい総菜屋さんとか、いろいろあったんですよ」。少年時代は10円のお小遣いを握りしめ、久保町へナルトだけが入った20円のラーメンをよく食べに行っていた。現在は星川に住まいがあるが、映画を機に「また藤棚商店街が良くなるきっかけになればいいと思う」と期待する。

 ○…映画の副題は「いい年こいてロックンロール」。「僕はプレスリーに影響を受けて、ずっとロックンロールをやってきた。プレスリーの歌で歌えないのはないくらい。だからロックンロール。ちょうど69歳だしね」とユーモアもたっぷり。作中では高齢者たちがロック音楽に挑戦する。「何でも挑戦。『だって』なんて言ってちゃダメ。常に現在進行形でやっていきたい」

 ○…芸能活動は30年目どころか52年目。17歳で「寺内タケシとバニーズ」のボーカリストとしてデビュー。翌年には森永エンゼルパイのCMに出演するなど、アイドル的な人気だった。物語にも出てくる商店街の映画館は「もともと1階が八百屋で。そこの息子とバンドをやっていて、よく練習をやっていた。それがデビューのきっかけですよ」。中央卸売市場で早朝から働き、午後からは商店街で練習していた。

 ○…映画と同名のデュエット曲も昨年発売。「馬鹿いってんじゃないよ なんて言ったけれど」で始まる自身作詞の歌詞は、10年前から温めていた3年目の浮気から続くストーリー。「30年目にしてやっと『本気』になった。アンサーソングだと終わっちゃうから、でもまだ浮気心も持っているぜという進行形の歌」とのこと。「あと30年しか歌えないんだから」と、100歳を迎える次の「30年目」まで現役宣言した。

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