今年は寅(トラ)年。東洋で最強の動物の一つと考えられているトラ(虎)が守り神となっている門がある。横浜中華街の西の入口に立つ延平門だ。白虎を守護神とし、門柱は西方の色とされる白に塗り上げられている。
横浜中華街には10基の門が建つ。その中でも東南西北の4基は重要な意味がある。
東は青龍神、南は朱雀神、西は白虎神、北は玄武神の聖獣四神が守る。白虎が守る西方は、平和と平安の安らぎが末永く続くことを願い「延平門」と命名された。東南西北の各方位に四神を据えたこのような街づくりは、中国の古代科学である風水に基づいたものだ。東の朝陽門は青色に、南の朱雀門は赤色、北は黒と、それぞれの守護神に基づく色となっている。
毘沙門天の使い
虎は、東洋では最強の動物の一つとして考えられており、決断力と才知の象徴とされてきた。横浜市八聖殿郷土資料館=本牧元町=の相澤竜次館長は「虎は武功の神、財宝を守る神とされている毘沙門天の使いの動物としても知られ、縁起物としても親しまれている」と説明する。また「虎には魔よけの意味もあり、全国各地で作られている張子の虎は、魔除けの願いを込めたものが多い」という。さらに、虎は子どもを大切に育てる動物とされ、大切にして手放すことができない秘蔵品、貴重なものを「虎の子」と例えるのは、そこに由来するようだ。
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