日本人による最初のプロテスタント教会として知られる横浜海岸教会=中区日本大通=が、今年で創立150周年を迎えた。横浜と共に歴史を刻んできた教会で6月26日、初めて参加する人に向けた日曜礼拝が行われる。
開港後、米国から来た宣教師J・H・バラが横浜で英語私塾を開設。1872年3月10日、聖書をテキストに英語を学んでいた日本人の青年ら9人がバラから洗礼を受け、他所で受洗していた2人を加えた11人で「日本基督公会」を設立。この日が横浜海岸教会の創立記念日となった。キリスト教禁止令が撤廃されるまだ1年前のことだ。現在まで約6千人が洗礼を受けたと推計される。
その3年後に建てられた最初の大会堂は、関東大震災で倒壊し焼失。木造の仮会堂を経て、1933年に現在の会堂が再建された。横浜大空襲では当時の牧師が屋根にのぼって焼夷弾による建物の延焼を守ったと伝えられる。82年ぶりの大改修では耐震やバリアフリー化が行われ、2015年に完了。市の歴史的建造物に認定されている。
毎週の日曜礼拝は、戦時中や大改修の間、コロナ禍でも工夫し一度も欠かすことなく行われてきた。観光地という土地柄や、礼拝開始を告げる鐘の音=中面関連記事=にひかれて教会に初めて訪れる人も多いといい、礼拝堂を毎月第3金曜に一般公開(午前10時〜午後3時)する他、年2回ほど聖書を解説する初心者向けの日曜礼拝を行う。
10代目の牧師となる上(うえ)山(やま)修平さんは「150周年を迎え、これからも地域と共にあり続けていきたい。気軽にお越しいただけたら」と話している。次回の礼拝堂の一般公開は6月17日(金)(昼休み礼拝は12時10分〜45分)、初心者向け日曜礼拝は6月26日(日)の午前10時30分〜11時40分。
開港資料館でミニ展示も
近くの横浜開港資料館には同教会の歴史的な資料約500点が寄託されており、8月25日まで150周年を記念したミニ展示(前後期あり)やパネル展が行われている。
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