”あーす”を変えるエコライフ 環境連載 20 コンロの電気の行方 取材協力/ステップチェンジ
冬はコンロを使った料理が増えてきます。ところで、コンロで使うエネルギーの6割は捨ててしまっていることをご存知でしょうか?
ガスコンロの場合、家庭のコンロの熱効率(消費された熱量に対して実際に鍋やフライパンに伝わった熱量)は40%程度でしかありません。残りは熱となって換気扇から住宅の外に逃げています。
IHコンロは高効率で、使った熱の80%程度が調理に使われます。ただし、電気が使われますが、発電する際に多くのエネルギーが捨てられています。石油や天然ガスで発電する際の熱効率は40%程度でしかありません。発電の際に60%が失われ、残りの40%のうち80%が使われたとすると、全体の熱効率は32%になってしまいます。つまり、ガスコンロでもIHコンロの場合も6割以上は使われずに捨てられているのです。
発電で捨てられた熱の再利用は難しいですが、電気を自分たちで作ったり、コンロの使い方を工夫することはできます。
電気を自分で作るには太陽光発電を導入することが考えられます。ガスコンロは高効率バーナーを使用したガスコンロが販売されています。高効率バーナー仕様だと熱効率は60%近くまで高くなります。アイデアグッズでコンロの炎を絞ることができる「補助ゴトク」も販売されています。
お金をかけないでも▽コンロの炎を鍋底からはみ出ないように調整する▽鍋底をきれいに掃除する▽同時に2つの料理を作る▽無駄にお湯が使われないように鍋のサイズを調整する▽ゆで汁を再利用する――などのちょっとした工夫も考えられます。
私たちのエネルギー源はほとんど中東からの輸入に頼っていますから、もっと大切に使えると良いですね。
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