南警察署(田中武志署長)は南区役所前の浦舟町交差点の歩行者用信号機の青信号の点灯時間(点滅時間を除く)を4〜8秒間延長した。体の不自由な人や高齢者が安全に道路を渡れるように配慮し、歩行者を交通事故から守るのが目的。3月2日から実施し、現時点で交通状況に影響はないとしている。
南署によると、今年、南区で発生した交通事故は95件(3月31日時点)で歩行者の行動が引き起こす事故も多いという。
浦舟町交差点は南区役所や横浜橋通商店街が近く、交通量の多い交差点として知られている。周辺には高齢の住民も多く、青信号の点灯時間内に横断できず、斜めに渡る人が目立ち、事故に巻き込まれそうな場面も少なくなかった。
地元住民から改善を要望する声が区に寄せられ、南署は県警本部と南土木事務所と連携して歩行者用信号機の青信号の点灯秒数を見直すことに決めた。
昨秋、南土木事務所が同交差点付近の交通量を調査した。当初は歩行者が斜めに横断できる「スクランブル式」の導入を検討したが、渋滞発生のリスクや歩行距離が延びることなどの懸念から断念。青信号の点灯時間を延長することにした。
渋滞に影響なし
約17秒だった青信号の点灯時間を午前9時から午後4時までは25秒、午後4時以降は21秒に延長した。毎日、同交差点を利用するという80代女性は「足が悪く横断が難しかったが、今は余裕を持って渡れる」と話す。
南署は「信号機の点灯時間改訂は交通量などに影響を与えるため簡単にできないが、今回は皆さんの要望に応えられて良かった」と話し、現時点で渋滞などのトラブル発生はないとしている。
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