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裏方道具「活字」を製品化 吉野町築地活字 活版業界存続に一役

文化

掲載号:2022年3月24日号

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CFで支援呼び掛け

 吉野町5丁目の金属活字の鋳造メーカー「株式会社築地活字」(平工希一社長)は、消えゆく活版印刷業界を守ろうと、関係企業と連携し、金属活字を使った万年カレンダーを製品化した。5月15日までクラウドファンディング(CF)で支援を呼び掛けている。

 活版印刷は、金属活字と呼ばれる字型を1個ずつ組み合わせて1枚の版にしたものに、インクをなじませ印刷する凸版印刷の一種。主に名刺や財布などに活用される。

 CFで支援を呼び掛けているのは同社と中区の広告会社「株式会社アーリークロス」、出版社「株式会社なまためプリント」で構成する「活版活字プロジェクト・字心(じごころ)」。伝統技術を残すため、ワークショップや活版技術を用いた商品開発を展開してきた。

 活版印刷自体は紙に凹凸ができる独特の風合いが好まれ、便箋や名刺などで一部人気が出ているが、こだわったデザイン表現に適した樹脂版や亜鉛版を使用する手法が採用されることが多く、金属活字自体の受注にはつながっていないのが現状だという。

 築地活字の売上を支える名刺制作がコロナ禍で激減。苦境に立たされる中、「金属活字そのものを活用した商品で販路を見出そう」と考えたアーリークロスの落合雄社長のアイデアで、万年カレンダーが制作された。

アナログを楽しむ

 万年カレンダーは「KARAKURI」と名付け、曜日や日付部分に築地活字で鋳造した金属活字を活用。活版印刷の醍醐味である活字を入れ替える「組版」作業が楽しめるほか、印刷用に左右を反転した鏡文字をあえてそのまま使うなど、活字の特性を生かした。木枠は職人による手作りで、インテリア性の高い仕上がりになっている。

 築地活字の平工社長は「通常は裏方道具の金属活字が表舞台に出た製品。活版活字業界を応援していただきながら、アナログ感を楽しんでもらえたら」と話し、CFで支援を呼び掛ける。

 同商品はCFを通し、3万円の寄付の返礼品として届けられる。詳細はサイト(https://camp-fire.jp/projects/view/558828)で。

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