毎年7月末に蒔田公園で行われている「南まつり」が春の「南区桜まつり」と統合することが決まった。今年の南まつりは行われず、来年3月下旬に「みなみ桜まつり」として、実施する。南まつりは近年、猛暑の中で行われることが多く、参加者の体調管理が課題になっており、開催時期の見直しなども含めて検討されていたが、南区桜まつりと一本化されることになった。春と夏の区民まつりが統合することになり、南まつりに参加していた団体からは惜しむ声も聞かれる。
夏の暑さ考慮し、一本化
南まつりは開催中止となった昨年が46回目の予定だった。夏の風物詩として、7月の最終土、日曜日に蒔田公園で開かれ、区内団体による模擬店やバザーがあるほか、会場には約2mの「絵どうろう」が並ぶなど、華やかな雰囲気が特長。2日間で約7万人を集め、春の「南区桜まつり」、秋の「南区健康福祉まつり いきいきふれあい南なんデー」「南区文化祭」とともに「南区4大まつり」の一つとして区民に定着していた。この2年は新型コロナウイルスの影響を考慮し、中止にしていた。
台風の影響も
真夏に行われることから、参加者の中に熱中症などの体調不良を訴える人が出ることが課題になっていた。暑さを考慮し、最近は開始時間を夕方に繰り下げたり、会場にミストシャワーを設置するなどの対策を講じていた。また、台風の影響を受けることも多く、2018年は2日間とも中止、19年は初日が中止になった。参加団体からは「数カ月も準備してきたのに、中止は残念」などの声が聞かれた。
区は19年、参加団体に対して夏の暑さや開催時期などに関するアンケートを行い、まつりのあり方を区内団体の代表者らによる南区民まつり運営委員会などで検討した。その中で、開催時期を秋へ移すことも考えられたが、秋は各連合町内会のまつりなど、地域行事が立て込んでいるため、難しいと判断。最終的に春に移行し、「南区桜まつり」との統合を決めた。
蒔田公園で2日間
予定では新たなまつりは「みなみ桜まつり」の名称で、来年3月25日、26日に蒔田公園でイベントを実施。その前後は、大岡川プロムナードのライトアップとぼんぼり点灯を行う。これまでの「南区桜まつり」は、蒔田公園でのイベントは3月下旬の日曜日のみだったが、新しいまつりは2日間になる。詳細は今後、同運営委員会で検討する。区によると、統合の決定に委員からは「(23年12月の)南区制80周年と併せて、南区を盛り上げるためにいいまつりにしたい」などの声が出ているという。
例年、南まつりに模擬店を出していた参加団体の関係者は「南まつりの模擬店の売上が団体の活動資金になっていたので、なくなってしまうのは残念」と話し、「可能なら新しいまつりにも出店したい」としていた。
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