南永田山王台連合町内会の住民が集まり、地域に残る竹を使って竹細工を作る団体「竹遊会」が6月11日、南永田団地で行われたイベントに初参加し、竹とんぼなど約100個を販売した。新型コロナウイルスの感染拡大が見られた2020年1月以降はイベントの参加を自粛。約2年半ぶりに活動の成果を発表し、竹細工の魅力を発信した。
ものづくりで地産地消
竹遊会は、住民のふるさと意識の向上や地域活性化を目的に活動する「ふるさと創生の会」のグループとして約10年前に結成。現在は約10人で活動する。月1回集まって、竹とんぼ、竹笛などを制作。材料のほとんどに地元産の孟宗竹(モウソウチク)を使い、ものづくりの観点から地産地消を推進する。
竹細工は地元の祭りなどで提供。作品の中には制作に1週間以上かかるものもあるが、100円から200円ほどの価格で販売している。
隣町と協力
コロナ禍でも作品作りを続けていたが、地域のイベントが中止となり、2年半前から活動の成果を発表する機会を失くしていた。そんな時、交流がある隣町の永田みなみ台連合自治会からの誘いもあって、南永田団地で定期開催している「つながり祭」に初参加することになった。
つながり祭では竹とんぼ、竹鉄砲、竹かごなど約100個を販売。高齢者からは「懐かしい」、子どもからは「初めて見た」といった声が出た。高齢者が竹遊具の使い方を子どもに教える様子も見られ、多世代交流の拠点となった。
竹遊会の田中重雄さん=人物風土記で紹介=は「販売収益が活動資金の一部になっているので、機会を提供してくれた永田みなみ台の皆さんに感謝したい」と話す。永田みなみ台の渡邊乃志男さんは「つながり祭のコンセプトに『郷土愛の醸成』が含まれている。地元を盛り上げる仲間として協力していきたい」と話し、次回以降も招待したいという。
子どもにやりがいを
竹遊会はこれまでに、地域の小学校で行われるイベントなどにも参加。山王台西自治会で流しそうめんをやる際は手作りの竹筒を提供するなど、まちの未来を担う子どもに地域交流の魅力や楽しさを伝えている。
田中さんは「子どもたちの笑顔を見られることが活動の原動力になっている。若い世代が地域活動にやりがいを感じてもらえれば」と新型コロナの感染状況を見て、徐々に活動の場を広げていきたいとしている。
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