「横浜マザーズオーケストラ」の代表を務める 松尾 陽身さん 港北区在住 42歳
”ママからママに”笑顔届け
○…保土ケ谷公会堂で今月開かれるリフレッシュコンサートで演奏を披露する「横浜マザーズオーケストラ」。2006年の楽団創立時からメンバーとして関わり、2年前に代表を引き継ぐ。子育て中の母親ばかりで構成される同団体は、現在全国で増えてきている「ママオケ(ママのためのオーケストラ)」の先駆け的存在だ。
○…「出産以降、趣味だった音楽に触れていない」。そんな母親たちに、演奏の場を提供する目的で立ち上げられた同団体。練習場に子どもを連れていくことはもちろん、本番のステージ上で赤ん坊を背負いながら演奏することもある。中には打楽器で曲に参加するちびっこも。観客にも親子連れが多く「同じママが楽しんでいる姿を見てもらうことで、演奏を聴いてくれたママたちにも元気を与えられたら」と意欲を見せる。
○…自身も2児の母。6年前、不安で涙してしまうほど育児に悩んでいた。産婦人科で「自分の時間を持つことも大切」とアドバイスを受けたその日に、インターネットでママオケ結成を呼びかけるページを発見。「運命だと思った」。高校生まで習っていたバイオリンを久しぶりに持ち出した。発起当時は13人だけだったメンバーも、徐々に評判が広まり現在は約50名。出産などで休部中のメンバーを含めると100名を越える。「先輩ママに子育ての相談をしたり、子どもどうしが仲良くなったり、交流の場になっていますね」と優しい笑顔。支えてくれる家族への感謝を忘れないことも大切にしている。
○…運営面では、子どもが多く入場できる練習場所の確保や担当楽器のバランス調整など苦労も多い。それでも長年続けているのは「子どもと一緒に成長して、子どもの笑顔を一緒に喜べる」というやりがいがあるから。「ママだって輝き続けたい―」。音楽を通じて元気と笑顔を届けるため、今後も小さな出演者たちと共に、舞台に立つ。
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