保土ケ谷区 人物風土記
公開日:2019.05.30
2019年度の神奈川県弁護士会会長に就任した
伊藤 信吾さん
55歳
街の身近な法律家に
○…関東圏では東京の3会に次ぐ規模を誇る神奈川県弁護士会。4月1日現在、総会員数は1663人を数える。互助組織ではなく、すべての弁護士が加入する法定団体だ。本部(横浜)と川崎・県西・横須賀・相模原の4支部からなり、相模原支部会員として初の会長職となる。任期は4月1日から1年間。「弁護士が街の中に広がり、身近な存在になるよう努めていきたい」と抱負を語る。
○…弁護士の使命は基本的人権の擁護と社会正義の実現。「弱者の立場に立ち、弁護士会が言うべきことをちゅうちょしてはいけない」ときっぱり。人権擁護というのは、多数決から漏れてしまう少数者を救うことでもあると指摘した。
○…父親の仕事を間近で見ていて「人に感謝される。いい仕事だと思った」と弁護士を志す。早稲田大学法学部を卒業後、3年間の苦学の日々を過ごし1989年に司法試験をパス。熊本での2年間の司法修習を経て横浜市中区の弁護士事務所へ。その後、地元相模原で父親と一緒に事務所を開設した。「個人や中小企業の相談に応じるいわゆる『まち弁』です」。30代は誘われるがまま入った青年会議所の活動にも汗を流した。現在は、妻と娘の3人で暮らす。
○…息抜きはLINEのスタンプ作り。「パソコンでイラストを描くのが好きですね」と笑顔で語る。7200人超のメンバーを持つフェイスブックグループ「さがみはらぶ」の管理人の顔も。また、地域活動を草の根的に育てる市民ファンドも主宰する。これら地域に深く関わってきた経験からも、依然、ハードルが高いとされる弁護士について「日常的にもっと外へ出ていくべき」と訴える。その上で「我々の活躍の場が県全域に広げられるよう、会として取り組んでいきたい」と話した。
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