日蓮宗樹源寺 副住職 日比宣仁 連載5 法話箋 〜鹿苑〜 「四諦(したい)について」
釈迦は35歳で悟りを開いてから80歳で亡くなるまで(諸説あり)、苦しみや悩みを抱えているさまざまな人々に対して説法をしました。
ある時は若き未亡人。ある時には孤独な大富豪。またある時には自殺志願者。あるいは、不治の病を抱えている人。このように、釈迦の説法(仏教)は、苦しみを抱えて生きている人を救うための教えと言えるでしょう。
故に、仏教は苦しみ(苦、く、煩悩の結果)が大前提となります。そして、その苦しみの原因(集、じゅう、煩悩のこと)を知り、苦しみのない状態(滅、めつ、悟りのこと、修行の結果)を目指して、それに至る方法(道、どう、修行のこと、悟りの原因)を実践する。これが、仏教の言わんとするところです。
この、苦(く)、集(じゅう)、滅(めつ)、道(どう)をまとめて「四諦(したい)」と言います。四諦(したい)は因果応報の法則でできていると言え、仏教の基本的な考え方です。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>