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保土ケ谷区 コラム

公開日:2025.11.20

日蓮宗樹源寺 権住職 日比 宣仁(ヒビ センジン) 連載55
法話箋 〜鹿苑〜
「因縁観」

 生きていると、「苦難」までは至らないものの、好ましくない小さな体験を沢山いたします。人から嫌なことを言われたり、自分の方針とは真逆のことを仕事でやらざるをえなかったり、苦手な人と共存をしなければならない場面もあります。そういった好ましくないことに遭遇する度に辟易(へきえき)すると、精神的・肉体的に疲弊(ひへい)してしまうでしょう。それでは、私たちは好ましくないことにどのように向き合えばよいのでしょうか。仏教では、「どのような困難も受け入れることが大事」と説きます。「受け入れること」は「因縁観(いんねんかん)」という言葉に置き換えられるでしょう。自分の肌に合わないモノゴトと対峙(たいじ)した時、ハナから拒絶するのではなく、一旦「向き合って取り組み、そこに意味を見出す」ことが大事なのです。どのようなモノゴトにも原因があり、そこには結果が伴います。目の前にある好ましくない出来事をよく観察し、自らの人生の糧に変換することを「因縁観」と呼ぶのです。

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