保土ケ谷区 経済
公開日:2022.10.27
「この地域に活力を」大型SCと地元商店街が協奏
大規模商業施設と地元商店街の共生--。
「黒船襲来」などと表現されるケースが多い大型商業施設の出店だが、今回、開業したイオン天王町ショッピングセンターの出店では、この表現とは対極にある強固な協力関係が出来上がっている。
「『イオンさん、おかえりなさい』という気持ちが強い」。地元の商店街関係者らは大型ショッピングセンターの出店を好意的にとらえる声が数多く聞こえてくる。
40年を超える関係
そのポイントとなっているのは、1977年にこの地に開業した「ニチイ天王町ショッピングデパート」時代から40年以上に渡り、地域経済を支えてきたその歴史だろう。
中野公現店長は、「この天王町の地でニチイ、サティ、イオンと店名を変更しながら、地域に根差した取り組みを進めてきた先人の社員と地域の商店街や住民の皆さまとの強固な関係に驚いている」とし、「この礎の上に新たな関係を作り上げ地域協奏をめざしていきたい」と話す。
地域に新たな風吹かせる
昨秋から地元商店街関係者とイオンの中野店長は意見交換の機会を設け、地域に活力を与える術を模索してきた。
「イオン天王町ショッピングセンターの出店は、この地域にとって新たな活力であり、地元にとって大きなチャンスでもある」。天王町商店街の安田峰雄代表理事がそう話せば、アクティ天王町商店会の木村重会長は「この地には40年来の強固な関係がある。その関係を新たなステージに引き上げたい」という。今春、誕生した星川商店会の林俊二会長も「『地域活性』は共通のテーマ。商店街だけではできないことも可能になる。頼もしい存在」と大きな期待感を示す。
今週末には新店を会場に商店会が主催するハロウィンイベントが催されるなど、「黒船」はこの地の地域経済に新たな風を生む大きなきっかけとなりそうだ。
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