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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2022.10.27

18日に開業したイオンスタイル天王町の店長を務める
中野 公現(こうげん)さん
川辺町在勤 49歳

「使命のひとつは『恩返し』」

 ○…「天王町の店には42年間築き上げてきた歴史がある。この地域に『恩返し』することがこの店の使命のひとつ」。淀みなく語るその姿に、強い信念を垣間見る。昨秋、イオンスタイル天王町の開設委員長に任命されるとすぐに、新店に対する地域の期待感を感じ取った。「やらな、あかん」

 ○…責任者として初めてとなる新店の立ち上げに際し、上司が発したこの一言を胸に、準備を進めてきた。「この土地の勉強をしなさい」。図書館に通い史料を読み、地元住民の話に耳を傾ける時間に重きを置いた。和倉温泉がある石川県七尾市で生まれ、大学卒業後、イオングループが運営していた総合スーパー「ジャスコ」に就職し、西日本の店舗で多くの時を過ごした人物が、宿場町のこと、紡績工場のこと、自動車学校があったこと、地元の神社のことなど、天王町界隈の歴史を語る。地元住民でも知らないような天王町の伝統や文化、歴史を語るまでに知識は増幅した。

 ○…妻と中学生の愛娘と離れた単身赴任生活を送る。「外食や冷凍食品ばかり。あっ、このお店は冷凍食品に力を入れているんです」。新店のPRは忘れない。趣味のひとつが「お店巡り」。スーパーに限らず気になる店があれば足を延ばす。陳列棚やポップなど、仕事目線を消すことはできず「『一緒に行くと長いから』と家族には嫌がられちゃって。職業病ってやつですかね」

 ○…「都会の下町」と表現するこの地で始まった新たな挑戦。そのステージはニチイ時代から42年間に渡り地域に愛されてきた店の第2幕。「多くの人に『おかえりなさい。イオンさん』と声を掛けられるんです。涙が出る思いで」。恩返しのステージの幕が上がった。

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