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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2023.10.26

キッチンカーだけで構成される移動型商店会を立ち上げた
山内 誠さん
上星川在住 42歳

Mr.商店街ビルダー

 ○…全国でも珍しいキッチンカー店舗だけで作られる商店会を立ち上げた。区内ゆかりの5店舗、もとい5台による通称「ほどがやキャラバン」だ。初めて5台が集結したくぬぎ台団地での木曜市は、一人暮らしの高齢者が多い団地の広場に、美味しさの笑顔とにぎわいをもたらした。「キッチンカー商店会が地域共通の話題になり、外出のきっかけや引きこもりの予防になれば。他の町内会でもやってみたい」と展望を語る。

 ○…市内の洋菓子店でパティシエとして15年近く菓子やパン作りを学び、5年前に独立。散歩していた上星川の商店街で「パン屋が欲しい」というアンケートを目にしたのが出店のきっかけだった。枝から根を張る「バニヤンツリー」を冠した店名の通り「まちづくりするパン屋」として区内企業の商品を使った「明太チーズ塩パン」の発売や、Jリーグ横浜FCとコラボした「フリ丸パン」、グループホームへの移動販売など様々な活動を広げてきた。

 ○…自称「商店街ビルダー」。1号店のある上星川では商店街初の夏祭りの企画や、2号店のある星川では新たな商店街設立の立役者の一人としてクラウドファンディングによる資金調達や広報活動に奔走した。様々な商店街に携わる中で「まちづくりの嗅覚」が磨かれたといい、見つけた課題に基づき役割を変えて参画する。トレードマークの緑の帽子を被り方策を伝える姿は、さながら三国志の軍師のようだ。

 ○…商店街の形にこだわる理由は「一人では実現や継続が出来ないことも、商店街ならできる強みがある」から。キッチンカー商店会もその想いに基づいたもの。今後はイベントを中心に出店し、来春には横浜市商店街総連合会に正式加盟する予定だ。

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