保土ケ谷区 人物風土記
公開日:2025.08.14
保土ケ谷区食品衛生協会の会長で、食中毒予防などの啓発に取り組む
小野 利二さん
星川在住 55歳
手を抜かず、職人魂胸に
○…飲食店約170店舗の舵取り役になり3年目。事業者への指導や消費者への啓発活動など、安全な食品の選択や利用を促進する。毎年秋ごろに開催される「ほどがや区民まつり」では、手洗いが食中毒予防の第一歩であることを来場者に呼び掛ける。「食品衛生に関する法律などの最新情報を会員にきちんと共有することが自分の役割」と責任感をにじませる。
○…1964年に洪福寺松原商店街に創業した和菓子店「御菓子司うさぎや」の2代目。菓子の専門学校を卒業して約7年間、八王子市などの和菓子店で修業を積んだ。「できることが増えた時の喜びがモチベーションになった」と振り返る。27歳のころに実家に戻り、父親と共に二人三脚で店を支えた。「父はTHE職人。和菓子の素材選びから作りの工程まで、一切の妥協を許さなかった。『手を抜くな』『嘘をつくな』『ごまかすな』という父の言葉を胸に刻んで仕事をしている」と意思を受け継ぐ。
○…自社商品を通じた社会貢献活動にも取り組む。川島町に拠点を構えるサッカーJ1・横浜FCのチームマスコット「フリ丸」の焼印を押したどら焼きを販売し、売り上げの一部を貧困対策を進める活動に活用される「子供の未来応援基金」に寄付している。「皆さんを笑顔にできる和菓子屋であり続けたい」とポリシーを貫く。
○…松原商店街では唯一の和菓子店で、現在は妻と長男と共に店を切り盛りする。地域の小学校から卒業祝いの品で大量注文を受けるなど、役割は大きいという。ファミリー層の顧客が増えたことで新商品の開発を検討するが、昔ながらの和菓子が小さな子どもから根強い人気を誇る。「新しいことへの挑戦も良いが、今ある菓子の品質維持に努めていきたい」
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