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保土ケ谷区 教育

公開日:2025.08.14

ボランティアで書道教室
子育て支援施設と連携

  • 子どもが書いた字を添削する榎本さん(左)

  • 教室の様子

 学校法人初音丘学園(渡邉啓一理事長)が運営する「つながりハウス」で毎月第1、2、3金曜日に書道教室「初音書道会」が開かれており、初音が丘小、権太坂小、今井小、仏向小に通う児童が通っている。

 つながりハウスは2023年4月に開所。渡邉理事長によると、以前は倉庫兼作業所として利用していたが、「地域の子育て家庭がつながる場や憩いの場として活用できないか」との思いで、子育て支援施設として開所した。

 そのつながりハウスで行われている書道教室で子どもたちを指導するのは、新初音ヶ丘自治会で会長を務める榎本治義さん。榎本さんは高等学校国語教科書科教諭としての経歴を持ち、定年退職後の現在も県立保土ケ谷高校で書道の授業を担当している。

「文化を守りたい」

 「アルファベットは26文字しかないが日本語の常用漢字は2千字を超える。ひらがなやカタカナを使い文章にする日本語は文化だと思う」と語る榎本さんは、数年前から「きれいな字を書く生徒が少なくなった」と危機感を感じ始めたという。その要因を「小学校ではタブレット端末が整備されるなど、日常で子どもたちが文字を書く機会が少なくなっているのではないか」と推測する。

 榎本さんは渡邉理事長に「文字をきれいに書くことを意識する子どもたちを地域の中で増やしたい。自分の出来る範囲で日本の文化を残していきたい」と相談したところ、つながりハウスでの開催が実現した。子どもたちの月謝は無料。現在約30人が通っている。

 教室では各学年ごとに「太陽」「入道雲」「最高気温」などの文字を課題として提示し、書き上げられたものを添削する形式。子どもたちは新級から始まり、10級から1級を目指して日々練習している。教室がスタートして2年―。このほど同教室から有段者を輩出した。権太坂小に通う女児は「自分が気が付かない所を教えてくれるからすごいと思う」と榎本さんの指導について語り、「もっとうまくなりたい」と今後の意気込みを話してくれた。

 10月18日と19日に初音が丘地区センターで行われる「センターまつり」に子どもたちの作品を出展する予定だ。榎本さんは「質の高い作品を出せるように指導していきたい。多くの人に見て頂くことで、地域でのつながりが広がることにもなると思う」と話した。

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