国難というべき東日本大震災に思い寄せ、観音菩薩が被災地を臨む――。
大本山總持寺の境内、仏殿横に建てられていた聖観世音菩薩像がこのほど、三門そばの丘の上に移設され、新たに「平成救世観音」と名付けられた。観音像は東北方面を向いて設置され、震災犠牲者の慰霊と被災地復興を祈り続けるという。
被災地への思いで実現
この観音像は、2007年6月、匿名を望む寄付により建設。本体は約6mのアルミ製で、台座を合わせると10mを超える。日本を代表する彫刻家・北村西望作の原型をもとにつくられ、宗教学者として知られる山折哲雄氏が命名した。
總持寺では震災後、被災地のために何ができるかを話し合い、「やはり祈るのが本分」と震災関連の法要などを行ってきた。今回の移設は、そうした被災地への思いが実現させたものだ。寄付者にも了解を得て、震災3回忌を前に実施。被災地を見渡せるようにと、移設先を高台である丘の上に決め、見通しがいいようにと木の枝の伐採もした。
3月9日にお披露目
現在は、台座の化粧工事などが進められているため、観音像を間近で見ることはできない。
お披露目となるのは、福島県立安積黎明高校などをゲストに招き、歌声で希望を届ける震災支援企画「祈りの夕べ」が行われる3月9日を予定。観音像に魂を込める開眼供養がある。
鶴見区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|