区内で危機的な状況にある振り込め詐欺の被害を防ごうと、区民や関係団体、企業らが、石原プロモーションとタッグを組み、8月1日から啓発ハガキを各世帯に配布する。石原プロの協力により、ハガキには大本山總持寺に眠る縁で、故石原裕次郎さんのドラマの一場面などをデザイン。鶴見区一丸で振り込め詐欺防止に取り組んでいく。
区内の振り込め詐欺を含む特殊詐欺の被害状況は、7月16日現在、計34件で被害額は約1億6千万円に上っている。神奈川県下ワーストという不名誉な記録は、同日現在で市内金沢区に抜かれたものの、県内で2番目に高く、区内過去最悪のペースを更新中だ。
地域全体で取り組み
啓発ハガキは、今回のために設立された振り込め詐欺未然防止鶴見実行委員会(佐藤信男会長)によるもの。同委員会には現在、鶴見区防犯協会、自治連合会、防犯指導員連絡会、鶴見警察署管内金融機関防犯連絡会、商店街連合会等の団体のほか、鶴見警察署や区役所などが名を連ねている。
製作は、もともと区内郵便局でレターパックを使用したものなど、振り込め詐欺未遂が連続発生したのがきっかけだ。県内の郵便局でハガキを活用した犯罪防止活動が行われており、「鶴見区でも」とスタートした。デザインはインパクトがあるものにと考え、石原プロへ依頼し、写真版権の無償協力が実現した。
また、地域全体で取り組むというコンセプトのもと、防犯協会や区自治連合会、商店街連合会なども協力する形になった。鶴見郵便局によると、ここまで大規模なものは県内でも例がないという。
全世帯目ざす
ハガキはスポンサーを募る形で製作しており、7月18日現在、2万5千枚ほどが印刷可能という。発送は8月1日から順次行っていく予定で、被害の多い65歳以上の居住割合が高い地域から配布を進めていく。
同委員会では、区内約13万世帯すべてに配布することを目ざしており、協賛企業や団体、個人を募集中。協賛金のための専用口座の開設も準備しているという。
17日に先行配布
裕次郎さんの命日で、總持寺で法要のあった17日には、同委員会相談役に就任した岡野誠一区商店街連合会会長らが、集まったファンにハガキを先行配布した。
参加した岡野さんは、「石原プロの協力に感謝したい。ハガキを飾ってもらえたら、区民の意識も変わるのではないか。鶴見一丸で何とかして減らしたい」と話していた。
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