横浜市は花月園競輪場跡地等(約10・7ヘクタール)=鶴見一丁目ほか=における都市計画市素案説明会を8月24日・25日、東台小学校と鶴見公会堂で開催した。同跡地には防災公園と集合住宅などが整備される方向性が示されているが、住民からはマンションが建つことへの不満も多い。
素案によると、花月園競輪場跡地には災害時に避難拠点となる防災公園と、計700世帯が入る3棟のマンションが建てられ、道路や広場などの緑地も整備される予定。
同跡地は、隣接する旧JFE岸谷社宅と併せてUR都市再生機構によって整備されることが、決定されていた。3月には都市計画説明会も開かれ、市は住民に計画概要を伝えていた。
住民に募る不安
しかし、マンション建設に関して、「近隣の東台小学校の児童受け入れが困難」などといった理由から、住民の不安は根強い。とある近隣住民は「そもそも公園を整備するという話が、いつの間にかURが絡んでマンションが建つことになっていた」と憤る。
都市整備局企画部企画課の大石龍巳課長は「建物に圧迫感が出ないように工夫した」と説明。住民らに理解を求めているが、ほかの住民は「この説明会も、住民の意見を聞いたという事実を作りたいだけなのではないか」と懸念する。
また、防災公園に関しても、「木や緑を全て伐採するのではなく、今あるものを活かすことはできないのか」などといった声も上がっている。
広域避難場所として課題
災害時の広域避難場所として指定されている同跡地は、工事中にどこへ避難すればいいのかといった問題や、生見尾踏切が廃止されることで、生麦をはじめとした海側からの避難経路が遮断されてしまうなど、避難場所としての課題が多く残されている。
大石課長は「工事中の対策や海側の避難経路については、これから対策を検討していく。まとまった土地を活かせるチャンスは少ないので、地元のまちづくりに利するものにしていきたい」と意気込む。
ある住民は「市とけんかしながらやってもだめ。なんとかもう少し使いやすいものにできないか、あきらめずに交渉していく」と話している。
今後は9月に公聴会を開いたうえで都市計画原案を作成し、年内に計画決定を行う予定だという。
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