岸谷には今、ちょっと変わった張り紙をした一軒がある。「鈴虫のほしい方、差し上げます」。そこでは、地域の人に喜んでもらおうと、一人の男性が50年以上前から鈴虫を育てていた。
眞生田一昭さん(72)は、風呂釜製造業の仕事を始めた頃、鈴虫の飼育を始めた。そのきっかけは「忘れてしまった」そうだが、半世紀育ててきたのには理由がある。「地元の人にも分けるようになると、毎年楽しみにもらいにくる人が現れるようになって、うれしくて続けていた」
現在鈴虫の数は「300匹はいるのでは」という。世話は一人で行う。「家族で俺以外好きな人いないから」と笑う。夕方、鈴虫の鳴き声を聞きながら一服するのが、至福の時だ。
昔に比べ、今は鈴虫をもらいに訪れる人は減りつつあるという。「風流を感じる感覚が薄れてきているのかな」とつぶやいていた。
鈴虫は、眞生田さん宅(岸谷1の10の3)で、9月末ごろまで分けてもらうことができる。
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