鶴見区内で昨年、振り込め詐欺が多発したことを受け、区内小中学生が被害防止のための啓発活動に参加している。小学生は詐欺を注意喚起する手紙を書き、現在独居高齢者へ配布中。3月27日には中学生が、生徒デザインの啓発チラシを街頭で配った。鶴見署は、子どもの呼びかけが高齢者に響き被害防止に効果的だと期待している。
小中学生による啓発活動は、鶴見区学校警察連絡協議会や鶴見署の間で、増え続ける振り込め詐欺被害への対策を話し合う中でアイデアが生まれ実現した。
同署管内で2014年に発生した振り込め詐欺は県内最多の65件。被害額は2億円近くに上った。鶴見署は、「詐欺の標的になりやすい高齢者にとって小中学生は孫世代。彼らからの呼びかけは大人の赤の他人より効果があるはず」と話す。
市内初の試み
活動には区内全小中学校が協力。学警連の木藤肇会長は「小中連動の活動は市内初だろう」と話す。
小学校では、3、4年生が不審な電話への注意などを伝える手紙を書き、民生委員を通じて約4千ある一人暮らしの高齢者世帯へ3月から配っている。
中学生は3月27日、各校から集まった生徒約80人が鶴見駅前やスーパーなど、区内7カ所で啓発チラシを配布。チラシは全校を対象に行われた振り込め詐欺啓発ポスターコンクールの入選作品を採用。チラシを受け取った女性は、「自宅に貼って詐欺に気をつけたい」と大事そうに持ち帰っていた。参加した生徒は、「この機会に家族にも注意を呼びかたい」と話していた。
鶴見署や学警連は、今後も子どもと協力した啓発活動を継続したいとしている。
同日に表彰式のあったポスターコンクールの入選者は以下の通り。いずれも3年。鶴見区長賞=佐藤穂乃香(寛政中)▽鶴見警察署長賞=飯塚麻友美(上の宮中)▽自治連合会長賞=嶋崎鼓幸(生麦中)▽防犯協会長賞=阿部くらら(上の宮中) 順不同・敬称略
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