矢向・江ケ崎地区7町会の住民らがこのほど、地元の歴史や文化をまとめた冊子『わがまち矢向・江ケ崎―未来への夢を育むふるさとの記憶』を完成させた。編集委員は「地区内みんなの協力でできたもの。資料だけじゃなく、記憶がつまっている」と胸を張る。
冊子は、A4判でオールカラー全64ページ。各町会から推薦された編集委員ら12人が、約1年をかけ、地域住民から資料収集や記憶の聞き取りなどを実施。多くの古写真や戦争体験談といった歴史、地元で古くから行われてきた年中行事の資料などを集めた。
編集には矢向地域ケアプラザ職員や、鶴見歴史の会の齋藤美枝さんも協力。小学生にも理解できるようにと、文章も工夫し、小学生のインタビューコーナーや現在のまちの魅力も盛り込んだ。「歴史・文化・地域を柱にまとめた一冊」となっている。
地区内全校に配布
製作費用は、鶴見区の補助金制度「地域のつながり応援事業」の30万円と、寄付金を募り充当。初回は5千部印刷し、矢向小、新鶴見小、矢向中学校の全児童・生徒らに配布するほか、町会役員などに配るという。
今後は、残った500部ほどを6月1日から頒布する予定で、矢向ケアプラに閲覧用も設置される。
次世代に残す
製作のきっかけは、昨春、ケアプラで行った古写真を集めた展示会。「たくさん集まったのだから、冊子を作ろう。地域の記憶を次世代に残したい」と、昨年3月から月1回ほど編集会議を行ってきたという。
編集委員長を務めた江ケ崎町の鴨志田正晴さんは「表に出ていない資料などもたくさんあった。掘り起こせたことは有意義だった」と振り返る。
協力した齋藤さんは「地元の人でなければ集められない内容。皆さんの熱意が作り上げたもの」と話す。
編集委員は以下の通り。敬称略・順不同。
【委員長】鴨志田正晴(江ケ崎町)【委員】▽遠藤幸治(矢向一丁目)▽高橋充(矢向南町)▽大橋保紀(矢向三丁目)▽近藤誠(同)▽児玉昭二(同)▽阿保洋子(矢向四丁目)▽鈴木徳輝(矢向五丁目)▽松崎和江(矢向六丁目)▽黒川修三(江ケ崎町)▽鴨志田潔(同)▽齋藤美枝(編集工房 藍)
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