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公開日:2021.12.16
東台小同窓生
「生見尾」の系譜、次代へ
足かけ7年 石碑完成
東台小学校の同窓生を中心に、前身となる「生見尾小学校」の名を残そうと進められていた石碑と案内板がこのほど完成し、12月10日、関係者らを集めた完成披露会が開かれた。同窓会は「足かけ7年の悲願。形にできて良かった」と喜び、校外学習などにも使用して欲しいと望んでいる。
生見尾小学校は、1894年(明治27)7月2日、橘樹郡生見尾村立生見尾尋常高等小学校として創立。当時の市町村制により、生麦、鶴見、東寺尾の三村が合併する形で生まれていた生見尾村の名を冠していた。
場所は生見尾村生麦1410番地。現在のファミリーマート花月園駅前店の裏側周辺にあたる。
1921年(大正10)に町制が敷かれ、生見尾村が鶴見町に改称。学校名も鶴見尋常高等小学校になり、のちの豊岡小と生麦小の3校に分校。1928年(昭和3)、現在の位置に移転し、翌年から東台に名を変えた。
東台は岸谷、寺尾の2校、豊岡も鶴見小に分かれているなど、生見尾小が源流となっている。
名が消える危機
石碑の設置は2015年から始まった。生見尾小があった花月園競輪場跡地周辺の再開発が決まったことに加え、現在では数少ない「生見尾」の名を残すJRの生見尾踏切が、死亡事故を受けて廃止される可能性があると報を受けたことがきっかけだった。
東台小学校同窓会の前会長で、設置に尽力した一人、服部克彦さんは「今動かないといけない。そう思った」と振り返る。一方、跡地周辺に住み、服部さんと同時期に同じ思いで立ち上がったのが同窓生の矢澤健さんだった。
矢澤さんは再開発エリア内に石碑と案内板を設置しようと、周辺自治会や小学校など11者の協力のもと、2017年に横浜市などへ陳情書を提出。この際に、服部さんと活動を合流し、その後は同窓会が中心となって設置活動を続けてきた。
歴史学ぶ場所に
今回、石碑と案内板が設置されたのは、矢澤さんの自宅敷地内。11月に開園した鶴見花月園公園など、周辺への設置を模索したが叶わず、跡地そばにある矢澤さん宅に建てられることとなった。
12月10日に行われた披露会には、鶴見区や周辺町内会、同窓生ら25人ほどが出席。同窓会は今後、開園した花月園公園などと合わせ、学校や周辺の歴史を学ぶ場所として活用を望む。
現同窓会長の増子寛さんは「完成は皆さんのおかげ。1万人を超える卒業生と連携し、生見尾の郷の子どもたちを育てる一翼を担っていきたい」と話した。
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