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鶴見区 社会

公開日:2025.12.20

山中市長、シンポジウムで「特別市」の必要性訴える
「都構想」との比較も

  • 山中市長と紺野さんらのディスカッション

 横浜市などの政令市が導入を目指す新たな大都市制度「特別市」への理解を深めることを目的とした市主催のシンポジウムが12月14日、鶴見公会堂で開かれ、270人が参加した。

 特別市は、政令市が都道府県から独立し、行政サービスを一括して担う制度。多くの政令市が導入を求めるが、実現には法改正が必要となる。

 前半は一橋大学の辻?琢也教授が登壇し、自治体を取り巻く環境と制度導入の利点を解説。懸念される県の税収不足について「横浜市の県税構成比は約4割だが、県に占める横浜市の人口も同程度であり、財源の問題は生じない」と説明した。

 後半は辻教授と山中竹春市長に加え、市内在住の俳優・紺野美沙子さんを交えてパネルディスカッションを実施。山中市長は、崖地の危険区域指定は県、崖崩れ発生時の処置は市が行っている現状を指摘し、「迅速な対応には一元化が必要」と特別市の意義を訴えた。二重行政の実情を聞いた紺野さんは「いつか黒岩知事と議論してほしい」と述べ、市民が自治制度に関心を持つことへ期待を寄せた。

 山中市長は大阪で進む副首都・都構想の議論を引き合いに出しながら、「まずは選択の幅を持つことが大事」と強調し、特別市の法制化に向け国へ働きかけていく考えを示した。

 市によると、シンポジウム終了後に来場者へ行ったアンケートでは、回答者の94%が「特別市への理解が深まった」と答えた。17日の定例会見で山中市長は、特別市の認知度を高めるために「こうした取り組みを一つ一つ地道に重ねていくことに尽きると思う」と述べた。

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