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神奈川区版 公開:2013年5月23日 エリアトップへ

連載寄稿 イルカ博士の生命感動日記 【11】触覚を使ったスキンシップで情緒が安定

公開:2013年5月23日

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 日本でも子どもたちを対象にした動物介在療法が拡がっています。私が主宰するイルカ研究会は、イルカとのスキンシップによって子どもの情緒や感性を安定させ、自発性と意欲を引き出し母親への甘えを少なくすることに取り組んでいます。お母さんをイルカの背中に乗せるときも、お母さんに対して母子間のスキンシップをお願いしています。お母さんとイルカが触れ合いを始めると、子どもの表情が明るくなり、救命具を付けることに拒否反応を示した子がイルカと微笑みながら積極的に水の中へ入り、イルカに関わろうとします。さらに情緒が安定し、イルカに対しても自分から積極的な行動をとります。

 少子化対策が叫ばれ、教育とは知識の伝承だとする誤った理解をしている人が多く、これが多くの不幸を生み悲惨な事件が多発しています。教育は保育園や幼稚園ではなく、子どものDNAの中にあり、胎児・幼児が持ち始めた初歩の感性の中にあると考えています。感性の伝承は、母親のおなかの中で五感を通して伝えられ、母親の全てはもちろん、色々な声や家族の息吹が感性を呼び覚まし伝えます。

 現代社会では、このような母子間の生理的な情緒能力よりも思考の結果として得た習得性が多く要求されがちです。早期英才教育など知的なことは4歳からで十分で、つめこみ教育の習得性が評価される時期は4歳から10歳ですから、感性が目覚めて内部世界が外部世界と対面して「好奇心と遊びと模倣」によって身につける第二期といわれる訓練期間はいやでもやってきます。イルカとの触れ合いもストレスや刺激を遮断して精神的ストレスを和らげ、内部世界の解放を目的に情緒と感性を安定させる相互作用です。さらにイルカは人の障害のある箇所や妊婦のおなかの中の胎児まで判別、障害のある人間を見分けるといいます。私はその理由を次のように分析しています。【1】イルカの子どもを守ろうとする強い愛情【2】母子とイルカの情緒感受性・感性や繊細さの類似性【3】胎内で聴いた母の声に似た高周波の鳴き声【4】大自然と母との触れ合い【5】イルカを取り巻く母子の絆でお母さんとイルカのあったかいイメージが刻みこまれるなどが、母子へ相乗効果として情緒安定感と仲間意識を与え、心を開かせ意欲と自主性をもつ要因なのではないかと期待して関心を寄せています。

【日本ウエルネススポーツ大学特任教授・岩重慶一

(問)【メール】iwashige@gmail.com】

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