ミスター高橋の 連載 「貯筋」の心得 【13】筋力向上のメカニズム
リング狭しと激しいアクションを繰り広げるプロレスラーの強靭な体が、並外れたトレーニングの産物であることは誰しも一目瞭然。厳しい難関を乗り越えて入門し、デビューするまでの期間は平均で一年。その期間のトレーニング・プログラムは各種多様ですが、主としては筋肉造りです。
さて、その筋肉はどのような組織で、どのようにして造られてゆくのかを一言。
人間の体は水分を省く大部分が蛋白質でできており、筋肉はもちろん骨や内臓、皮膚なども蛋白質です。蛋白質は80種類以上あるアミノ酸のうち20種類が構成しています。ある形でアミノ酸が配列されると筋肉になり、別の配列では骨になります。その配列指令を出すのはマスター遺伝子で、例えば筋肉に繰り返し強い負荷をかければ、筋力向上の指令が出されます。
筋肉には骨格筋(アウターマッスル)と深層筋(インナーマッスル)があり、5cmから10cmほどの筋線維束に包まれた筋線維が存在しています。さらに筋線維の中には筋原線維があり、筋肉が収縮し、身体動作をする役目を担っています。
僅か0・1㎜ほどの筋線維の中にある筋原線維は、生後75本程度ですが、成長するにしたがい1000本以上にもなります。
しかし筋肉は使わなければどんどん衰えてゆきます。したがって筋力維持はロコモ(運動器機能症候群)予防面からもかなり重要なのです。そのための筋トレは日常で出す力より強い負荷をかけて行うのが原則です。筋トレ後の筋肉は傷つき疲れていますから、二日間くらいの休息と蛋白質の補給が大切。このサイクルを繰り返し、筋力向上させてゆくことを超回復と言います。
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