昨年夏に85歳で他界した岸敬二さん=川崎市多摩区=の所有していた1955年製の初代クラウンが10月15日、神奈川トヨタ=本社・神奈川区栄町=で報道公開された。
岸さんは亡くなる直前、病床に同社社員を呼び、「多くの人に見てもらう機会を作る」「転売をしない」を条件に、約60年乗り続けた愛車の無償寄贈を決めた。
走破チャレンジ
亡きオーナーの遺志を継ごうと、同社はグループ企業と共同でレストア作業を開始。60年の歳月は車の随所に老朽化をもたらしており、作業はクラウンをバラバラにし、一つ一つの部品を修復することを中心に進められた。完成まで実に約4カ月を要した。
レストアされた初代クラウンは、8月末に開催されたトヨタ自動車主催の「歴代レストアクラウン走破チャレンジ」に参加。愛知県から東京都渋谷区まで約430Kmを無事に完走した。
感謝状の贈呈
同社は公開日に合わせ、本社ビルで贈呈感謝式典を行い、市川英治社長が岸さんの長男・泰之さんと次男・正道さん夫妻に感謝状を贈った。
泰之さんは「(レストアされたクラウンを見ると)父が『元気になっただろう』と言っているように聞こえる。こちらからも感謝状を贈りたいくらいだ」とあいさつ。同社は今後、社会貢献の一環として、学校などから要請があれば貸し出す方針だ。
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