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神奈川区 人物風土記

公開日:2019.02.14

ヨコハマ・グッズ横濱001で市長賞を獲得した
岩井 徹太郎さん
斉藤分町在住 74歳

伝統の味、販路拡大に全力

 ○…創業160年を超える老舗企業岩井の胡麻油の社長を務める。このほど、2年に1度個性ある横浜発のオンリーワン商品を目指す地域ブランド「ヨコハマ・グッズ横濱001」の審査会で最高賞にあたる市長賞に輝いた。表彰商品は美濃屋あられ製造本舗とコラボした「横浜ぶぶあられ」だ。「今まで何度かチャレンジしてきたが、初めての市長賞。とても嬉しいです」と喜ぶ。

 ○…斎藤分町に生まれ育った。中学・高校は吹奏楽部に。栗田谷中学校ではチューバ、横浜翠嵐高校時はバリトンを担当した。子どもの頃は星野町にあった同社工場前で近所の友だちと釣りをよくしていた思い出が残る。慶応大学の商学部に進学し、卒業後は伊勢丹へ入社。34年間、海外勤務や海外からの仕入れなどで活躍した。

 ○…岩井の胡麻油へ入社したのは2001年。今まで業者向けにごま油の販売をしてきたが、百貨店勤務のノウハウを活かし、家庭用の販売も強化。04年頃から大手百貨店を中心に販売をはじめた。「ごま油を手軽に使ってほしい」とレシピ集なども作成。「160年繋いできた伝統の製造法を守りながら高品質なごま油を多くの人の手に取ってほしい」。これからは新商品の開発にも力を入れていきたいと、茶道などで使われる「守・破・離」の精神を重んじる。

 ○…家族2人で暮らす。現在は忙しく過ごしているが、以前年末には家族でヨットの仲間たちと葉山へ。年越しは、所有するヨットで初日の出クルーズをすることもあったという。「寒いけど風情があるからね」と笑顔で話す。「弊社のごま油の品質を一般の人にもわかっていただけるよう様々な仕掛けをしていきたい」。これからも伝統の味を広める努力を惜しむつもりはない。

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