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公開日:2016.01.08

温かい心寄せ合う宮前に
野本宮前区長インタビュー

  • 抱負を語る野本区長

 2016年の年頭にあたり、本紙では野本紀子宮前区長にインタビューを行った。16年の重点施策などを聞いた。(聞き手/原田一樹)

―昨年1年を振り返って 

 「昨年は、宮前区と高津区にまたがる橘樹官衙遺跡群が川崎市初の国史跡に指定されるというおめでたい年となりました。多くの区民の皆様と共に、この地に残された先人の足跡に触れ、あらためて地域の長い歴史に思いを馳せたところです。

 今私たちが暮らすまちは、先人たちが暮らした場所であり、未来の人たちが暮らす場所でもあります。先人たちが願ったことが実現しているだろうか、大切に思うものが受け継がれているだろうか、未来の人たちに残していきたいものは何だろう、私たちは、折に触れて共に考え、共に実践していくことが大事だと思います」

――今年の重点施策と宮前区の目指すもの

 「今年は、川崎市の新たな総合計画がスタートする年です。長期的な展望を持って、成長と成熟の調和による持続可能なまちづくりを着実に進めていきたいと考えています。中でも、地域包括ケアシステムの推進は、宮前区にとって特に重要なテーマです。地域包括ケアシステムというと、高齢者だけに関係する保健・福祉や医療のしくみだと思われがちですが、川崎市では、もっと広く捉えています。全ての世代を対象に、あらゆる分野で『誰もが安心して暮らせる地域づくり』を進めることだと考えているのです。宮前区で昨年11月に開催した区民シンポジウムでも、高齢者支援、子ども達の健全育成、障害者福祉、地域医療など多様な分野で活躍する5人のパネリストの方々が、全員の共通の思いとして『身近な地域で困りごとを抱えている方がいたら、誰かが気づいて声を掛けて、必要な支援や場と結び付けていくような、やわらかな支え合いや、地域で孤立させないネットワークを築きたい』と話されました」

――区民へのメッセージ

 「美しいまちで、温かい心に囲まれて育つ子どもたちは幸いです。顔見知りのいるまちで、安心して暮らせる大人たちは幸いです。そういうまちはお金で買えるものではありません。縁あって今この地に生きる者同士、お互いに温かい気持ちを寄せあえるまちを一緒に創っていきたいと思います。本年もよろしくお願い申し上げます」

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