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川崎市新庁舎 未着工で38億円支出増 完成予定、2023年に延期へ

社会

掲載号:2019年12月13日号

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解体が進む本庁舎跡地
解体が進む本庁舎跡地

 川崎市役所本庁舎の建て替え工事の事業者が決まらず、事業費等で38億円の支出増が見込まれている。近隣ビルへのテナント貸借料として毎月約7千万円発生しており、市は入札条件を緩和するなど対策に着手。来庁者の利便性を早期に改善したいとしている。

 川崎市は今春、新庁舎建設の事業者を入札方式で公募。条件を満たす事業者が決まらなかったため、完成は少なくとも11カ月遅れる見込み。建て替えに伴い、市は本庁舎での業務を、市が所有する既存の3棟と周辺の民間ビル8棟に部署を分散して対応。民間ビルには1カ月約7千万円のテナント貸借料が発生しており、11カ月分で合計7億7千万円にのぼる。

 健康福祉局などが仮入居しているソリッドスクエア(幸区)の、第2庁舎からの距離は約1キロ。各部署の機能が分散されたことにより、職員の業務効率への影響や、来庁者への負担増が課題とされてきた。

建設コスト高騰

 事業者が決まらなかった理由について、市は「オリンピック特需による建設コストの高騰や、(見積価格が高値のまま下がらない)高止まり、物件の特殊性が原因」と分析。設計内容を見直したが値上がりした工事費や消費増税分は補てんできず、当初410億円を予定していた工事費は30億円増額。440億円を見込む。テナント貸借料を含めると、支出全般で約38億円増える見通しだ。

 来年1月の再入札に向けて、市はJV(共同企業体)だけでなく単体企業も参入できるよう条件を緩和。リスク要因を減らそうと、着工前に地下解体工事を先行して進めている。市は次の公募で事業者が決まれば、市議会3月定例会に議案を提出したい考えだ。「最短で来年3月末着工、23年3月末の完成を目指す」との方向性を示す。

 新庁舎は地下2階、地上25階。複数の建物に分散していた部署が新庁舎に集約される。当初計画では、今年6月末に着工し、2022年4月に完成する予定だった。
 

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